☆地球を想う気持ち


 アメリカ映画界の最高栄誉であるアカデミー賞が発表になり、今日本でも話題になっている元アメリカ副大統領アル・ゴア氏の「不都合な真実」という映画がドキュメンタリー部門で見事栄誉を勝ち取りました。この映画については私も前号「NeXTage」のコーヒーブレイクで「原作本」の内容を取り上げさせていただきましたのでお読みになった方もいらっしゃるかもしれません。内容は、今、世界中で起きている異常な気象について、「地球温暖化」の具体的データとともに解説をしているものです。この「不都合な真実」の予想外の大ヒットにより世界中の人々と、特にアメリカの人々が「地球環境」に関心を持ち、一人ひとりが何らかの改善に立ち向かっていただければ素晴らしいことだと思うのですが…。
 今回のアカデミー賞もこのドキュメンタリーが受賞したことと、候補者の中で会場に乗り付ける「自動車」の中に少なからず「ハイブリッド車」で来る俳優の方々がいたことに話題が集まっていました。「今までは大きなリムジーンで銀幕のスターたちが会場に来たのだが、今回は環境にやさしいハイブリッド車で乗り付ける俳優が増えている。これは良いことだ!」ということです。しかしながら本当に環境問題に関心があるのかといえば必ずしもそうでない場合もあります。スター達が乗りつけた「ハイブリッド車」は元ソビエト大統領であるゴルバチョフ氏が提唱する環境団体の関連団体が、各スターの方々に貸し付けたものであるという話も伝わってきますし、彼らが環境車に乗るのは、アカデミー賞会場への乗りつけだけで、普段は相変わらず巨大なリムジーンを利用するとの記事が専門誌に掲載されたこともあります。結局「ファッション」なのでしょう。世論をリードする彼らが本心から「環境を気にする」時が早く来れば幸いなのですが。
私たち未来創学アカデミーでは発足当時からこの「地球環境」を考え方の中心においています。それは「地球の環境が変化すると我々の生存そのものが脅かされる」からです。宇宙のシステムの中には真理がちりばめられています。それを理解してゆくのが未来創学論の基本なのですが、自らの生存の母体を思いやる考え方もその中にあります。大きく言えば、「心の五原則」がそうですし、「不幸原理」がそうです。「人間は放っておくと知らずしらずの内に不幸の種を蒔いてしまう。」その種を「不幸原理」と言い、3つの原理「1.行過ぎた物質欲。2.言われなき束縛。3.破壊的思考。」で表され、人間の思考と行動を戒めています。簡単に言えば「人間の物質欲には際限が無い。だからその物質欲を抑える勇気が必要です。また人間は、『自分一人が出来ることはあまりにも少ない』と思い込んでしまっています。でも出来ることは沢山あるのです。そして人間には生まれつきの本能として『壊す』ことがプログラムされています。だからこそ常に『創造』を心がけなくてはいけません。」ということになります。そしてこの不幸原理を克服するための思考が「心の5原則」になります。破壊的思考を抑えるための「建設思考」、そしてそれを地球の為に実践する「生源保守」。行過ぎた物質欲を抑えるための「自己安定」。人と自分の心を安定させるための「他者感応」。そしてこれらの、宇宙を学ぼうと言う気持ちが「宇宙感応」です。別に難しい理論ではありません。ちょっとした「心遣い」だと思います。「生きること」はファッションではありません。「心遣い」の積み重ねだと思います。