霊は“取り憑く”か!? 【ベルメウスの時代 Vol.12】

霊は“取り憑く”か!?

 

 実例をいくつかご紹介したところで、この章の前半においてお話しをさせていただいた「霊が取り憑く」という現象の、古来からの解釈が「どの部分がイエス」であり、どうして「全体的にはノーなのか」をお話ししたいと思います。

 

 最初に出てきた男性の例でいえば、明らかにその方の人格、または性格、性別、その他さまざまな状況が本人とは別物です。

 この相談者は男性なのですが、自分が女性であるかのように喋ったり、あきらかに日本語ではない(何語かはわかりませんが)祈りを唱えたり、お稲荷様になったりと、目まぐるしくその表情や表現が変わってゆきます。

 普通に考えるなら明らかに精神不安定の状態です。

 

 この相談者は先にお話ししたような状態であって、その場で正常になってお帰りになったわけですが、例えばこの状態を、一般的知識しか持ち合わせていない人が見た場合、この人には霊が憑いている、と考えるような状態であることは確かでしょう。

 しかしながら、実状は「生体エネルギーが憑いていた」のではなく、「自分の中の生体エネルギーのコントロールが効かなくなっていた」ということなのです。

 

 ここのところが非常に微妙な表現になるのですが、「もともとその人に合体している生体エネルギーは数多くあるのですから、このとき特に『憑依された』というわけではない」ということです。

 

 二つ目の例にではどうでしょうか。

 この場合は明らかに自分の波長とは違った周波数の生体エネルギーが接触していたわけですから、霊の障いによる障害ということができるでしょう。

 

 このように、霊現象すなわち生体エネルギーの作用によっておこる現象は、それぞれのケースによって異なる理由で起きてくる場合がほとんどです。ですから、すべて何から何まで“霊が取り憑く”という表現でくくると解決を間違ってしまう場合があります。

 

 そして、霊現象が起きる条件も、先に述べたようにさまざまなので、その条件によって、表れてくる現象もいろいろとなります。

 従って霊現象は、そのごく表面の“霊の作用によっておきている”という部分だけしか判らない人(それだけでもすごいかも知れませんが……)が見た場合、すべての現象が「霊が取り憑く」ということになってしまい、本来、その奥にある、どういう生体エネルギーの作用でその現象が起こっているのかがわからなくなってしまうのです。

 

 簡単に言えば、ある霊能力者がいて、その人がごく弱い能力、観察力しか持っていなかった場合、霊現象はすべて「御先祖様の霊が……」とか「あなたの守護霊が……」とかいう表現になってしまいますので、その本当の原因である、生体エネルギーがどの様に作用して、この現象が起きているのか?という部分がわからなくなってしまう場合があるかも知れません。

 

 このように結構、スピリチュアルな部分は実生活に関わることもありますから、ちょっとした理解が必要で、以上のように「霊が取り憑く」という現象は、それを調べる人の能力によって、大きく解釈が違ってしまう可能性があるものなんです。

 

 古今東西の「霊が取り憑く」というイメージが、「ある一部をとらえてみればイエスであり、全体的にはノーである」と言った意味が、分かることと思います。