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ヒーリング・スポットの常識、非常識

 前回の続きで、ヒーリング・スポットの話題をもう一つ。

 この「ヒーリング・スポット」という呼び名も随分一般的になりました。最近では特にツアーなども数多く組まれ、アメリカのセドナやハワイなどでも大きな観光産業になっています。

 似たような言葉に「パワー・スポット」というものもあります。「二つとも同じでしょ 」と思っている方も多いと思いますが、実は、この二つの「スポット」が、人に与える影響はかなり異なるものがあります。定義の理解はなかなか難しいかも知れませんが、あなたにとっての「スポットの使い方」がまったく違うものになって来るので、是非知っておいていただきたいと思います。

 

 簡単に言えば、「ヒーリング・スポット」は「人間の生命力である生体エネルギーにエネルギー補充をする流れのあるところ」=「癒される場所」ということになります。

 「パワー・スポット」はどうでしょうか。こちらは「生体エネルギーに刺激を与え、活性化するところ」といえると思います。どちらも同じように感じられるかもしれませんが、「癒される」と「活性化」する、とでは全く意味が違ってきます。もう少し詳しくお話ししましょう。

 

 皆様はそれぞれの場所にどんなイメージを持っているでしょうか。多くの方が、ヒーリング・スポットは大自然の中にあって、風光明媚で……という感じでしょうか。

 パワー・スポットは神社仏閣などで恋愛運・金運アップ!……などという感じではないでしょうか。

 

 大体はそんな感じですが、ただ「ヒーリング・スポット」と「パワー・スポット」では決定的な違いがあります。その一つは「パワー・スポット」には、「人間の念が強く残っている場所が多い」というところです。

 先月号でもお話ししたように、人間の生体エネルギーにヒーリング効果をもたらす場所の条件の一つに、「人の念がこもっていない場所」というのがあります。

 

 この「人の念」というのがなかなか厄介で、物に対して磁石のようにまとわりつく性質があります。

 神社仏閣などで皆様がお参りするときに、恐らく、その多くは「願い」の念を出しているのではないでしょうか。

 「病気を治して欲しい」「受験に受かりますように」「恋愛がうまく行きますように」「お金が儲かりますように」……そのほとんどが「欲望」のエネルギーである可能性が高いのです。

 確かにパワー・スポットと言われるポイントには、ある種の人間を活性化させるエネルギーが流れている場合が多いのですが、それはヒーリング・スポットと違い、欲望を刺激するエネルギーが多いのが実際です。

 

 多くのパワー・スポットは権力者の夢の跡であったりします。皆さんも、大自然の中のヒーリング・スポットでは「お願い」などの念を送ることは、まずないでしょう。反面、パワー・スポットでは欲望が刺激されることが多いのです。ですので、スポットへ行くなら生体エネルギーが癒される、「ヒーリング・スポットがお勧め」ということになります。