音楽で人に感動を与え、その想いを伝えるために欠かさない要素の一つが「呼吸」であることは間違いないでしょう。呼吸のタイミング一つで、その音楽はよくも悪くもなってしまいます。
EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)全盛の現代、音自体は主にコンピューターによって作られますから「呼吸」は入りませんが、聞く、踊るほうは人間ですから、区切りごとに呼吸をし、「乗り」を感じます。
音は「波動」なので、人間のエネルギーと共鳴するのです。
オーケストラなどは、まさに「呼吸が合った」演奏の究極で、これがズレると演奏になりません。歌などでも、呼吸の「区切り(ブレス)」によって聞き手側に伝わるものは全く違ったものになってしまいます。また本の朗読などにおいても呼吸は大切で、そのやり方によって本の内容をダメにしてしまうことさえあるでしょう。
アナウンサー、プレゼンテーターにおいても、何かを伝えるときに呼吸は欠かせない要素です。古典芸能、スポーツ……あらゆる分野で必要なものです。
基本的に「呼吸」は「生きるために必要なもの」と考えがちですが、このように「感動」などを与えたり、身体能力を高めるためにも重要なものなのです。
「呼吸」はスピリチュアル能力を発揮するためにも重要です。
普段、人は無意識に呼吸をしています。
それは最低限、体を維持するためだけには良いのですが、それ以上の「表現」や「能力発揮」をするためには「呼吸が浅すぎる」のです。
合気道、柔道、剣道など「道」や「気功」などには、音楽などと同様に「呼吸」が欠かせません。また宗教の読経やヨガなどの「特別な境地」に至ると言われる多くに、呼吸は奥義とされています。
私も、自身の身体障害から脱出し、ヒーリング能力やチャネリングなどに目覚めたとき、
最初に意識したのが「呼吸」でした。ですから未来創学アカデミーの能力開発プログラムにおいても最も重点が置かれるのが、実体験から得た「呼吸法」なのです。
自分自身で得た「呼吸法」は独自なものですが、その後、いろいろと研究してゆくと、「気」や「ヨガ」から武道、音楽などまで、共通点があることがわかります。
それが、呼吸は「長く、深くする」ということです。
細かな部分では多少の違いがありますが、多くの能力向上の呼吸は「深呼吸」といえるものなのです。
前述したように、普段の呼吸は「肉体維持のための最小限」のものです。
人間の構成要素である「肉体」と「エネルギー」の、エネルギー部分に働きかけるためには「深い呼吸」が大切ということです。
特殊な能力開発はなかなか難しいとしても、呼吸に乗せて、あなたの「想い」が他の人に伝わるとしたら、それは言語以上に大切かもしれません。
普段から「深い呼吸」を心掛けましょう。