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睡眠不足!?

 あなたは毎日、何時間くらい寝ているでしょうか。

 

 新聞に興味深い記事が載っていました。「日本人は睡眠不足である」という内容のものです。

 筆者の最近の平均睡眠時間は8時間13分だったようです。

 これは長いのか、短いのか……。記事によれば、日本人の平均睡眠時間は「7時間22分」だそうですから、平均よりは長いようです。

 

 満足できる睡眠時間は人それぞれでしょうから、何を持って睡眠不足か、また必ずしも「何時間が良い」というのはないのかも知れませんが、睡眠不足は、「その人のパフォーマンスに大いにかかわる」ということが統計からわかって来たようです。

 

 昔から「3時間しか寝なくて大丈夫」とか、日本語には「惰眠を貪る」などの言葉があり、短い睡眠が「善」のような風潮がありますが、これが今、問題視されているようです。

 

 これを調査したのはOECD(経済協力開発機構)で、その最新結果では、加盟国の平均睡眠時間は「8時間24分」でした。これを見ると日本人の平均睡眠時間は若干短いようです。

 しかしながら、アメリカのある調査では、7時間睡眠が最も長寿になるというデータもあり、これは日本人の睡眠時間と世界一の長寿国という事実が一致しているようなので、一概に日本人は睡眠不足とは言えないのかも知れません。

 

 問題は年代による睡眠時間でしょう。

 厚労省の調査では「20代以上で約40%が6時間未満」という結果が出ていて、世界平均から見ると、働く世代の睡眠不足が目立っているようです。

 アメリカのシンクタンクが算出したところによると、この睡眠不足による日本の経済損失は米・加・独・英・日の中では最大だそうです。バリバリ働く世代は、睡眠を必要とする年代でもあるわけですので、まだ若いからと思っても無理は禁物ということです。

 これからの会社は「睡眠時間を確保できる仕事環境」を考え、効率化することが「良い会社」の条件となるようです。

 

 ヒーリング的な見地から見ると、「なかなか眠れない人」は生活リズムの中に「昼間から夜への流れがない人」が多いように感じます。

 実はこれ、現代人ならば誰にでも当てはまります。

 

 電気の発達によって一日中「明るい生活」が続き、寝る直前にスイッチを切って「突然、暗く」なります。

 

 つまり「夕方がない」ということです。

 

 この「徐々に暗くなる」というプロセスは大切です。

 トワイライト・ゾーンやハッピー・アワーは人間にとって重要な時間なのです。

 

 これからの生活は「睡眠マネイジメント」も大きな社会問題と課題になりそうで、日本の低迷も「睡眠不足」に原因があるのかも知れません。