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気象病とセルフ・ヒーリング

 最近、「気象病」という言葉をよく聞くようになりました。

 

 この症状はここへ来て患者が増えた……というものではなく、昔から多く認識されていたものです。

 雨の降る前には「古傷が痛む」「膝が痛む」「神経痛が出る」等々。そして台風などが近づくと、頭が痛くなる、重くなる……。だるい、やる気がなくなる……などはよく聞かれるものです。

 

 以前はこれらを、「やる気がない人」「体の弱い人」、ひどい場合には「根性が足りない!」などと言われてあしらわれるのが常でした。それが最近になって「どうもこのような症状は実際にあるのではないか」と考えるようになり、研究が進み、どうやらそのメカニズムが解明されてきて、「気象病」として認知されるようになったようです。

 

 詳しいメカニズム解説は医療に譲るとして、簡単に言えば、どうも「低気圧」が関係しているようです。

 低気圧により体にかかる圧力が減り、体内の器官、主に血管が膨らんでしまい、その周りの神経を圧迫するために痛みや倦怠感を引き起こすということのようです。

 

 このように医学的にも解明されることにより、最近ではクスリなども処方されるようになり、社会においても「病気」として認識されるようになった事は喜ばしいことです。とはいえ、社会的な認識が進むのと痛みを感じていることは別物で、どうにかして軽減することが大切です。私も幼少のころから神経痛には長いこと悩まされていましたが、ヒーリングを会得してからは大いに軽減しています。

 

 もちろんヒーラーである私も、病気は医療的処置が大切なことは当然と考えますので、お医者様や薬に頼ることも多々ありますが、出来るだけ化学薬品を体内に入れたくない、出来れば自分の努力で自然に軽減させたいと思うのも当然でしょう。

 

 そんな時にお役に立つのが、ヒーラーが自らに行うセルフ・ヒーリングです。

 

 もともとヒーリングの手法は、人間の生体エネルギーに働き掛け、それを安定させ、自然治癒力を高めるものです。

 皆様も森林浴をしたり、ヒーリング・スポットで癒されたりすることでしょう。これはストレスのかかった生活の中でリラックスをし、精神的にも癒され安定する作用で、これが治癒能力の向上をもたらします。ただ、気象病の場合は自然の中に行くことも出来ません。

 

 ここで役立つのが「呼吸法」です。

 ある種の呼吸法は、「生命維持以上の作用」を身体にもたらします。

 普段から森林浴やヒーリング・スポットで癒されるとき呼吸法を行い、鍛えておくといざと言うときのセルフ・ヒーリングに利用することが出来ます。

 

 呼吸法の基礎は簡単で、「吸うときと吐くときの長さを変える」。

 

 つまり「吸うときには短く、吐くときには長く」が基本となります。セルフ・ヒーリングを行う場合には、痛むところに軽く手を当て、この呼吸法を行います。

 

 昔から「イタイのイタイの飛んで行け~」とか「手当」などと言う言葉がありますが、まさにこれが象徴しているのです。