赤を浴びる(2015年10月)

 

 この季節になると、そろそろ日本列島に紅葉の便りが届くようになります。南北に長い日本列島ですから、10月初旬の北海道から始まり、12月の中旬頃まで楽しめます。

 テレビや雑誌などでも紅葉の名所が数多く取り上げられ、春の桜とともに素晴らしい景色を楽しめる季節となって行きます。四季がある日本という風土は何と素敵なところなのでしょうか。

 

 とは云うものの、東日本大震災により津波の被害に合い、後の人災である原発汚染からの復興道半ばの福島を中心とする東北地方や、先日の大雨により堤防決壊した北関東、同じく大雨により浸水被害が多く出ている関西、四国地方の皆様方におきましては本当に心が痛む思いがします。これらの天災を含めて、私達一人ひとりが出来ることを考えなくてはいけない時期が来ていることも確かなのだと思います。

 

 「原発反対」。私も反対です。

 

 ではそれに向けて私達が出来ることといえば、やはり電力の節約です。電気を大量に使うので、電気が足りなくなる。だからせっせと電気を作る。当然の結果です。少しでも無駄だと思う利用を控える!これがもっとも有効な手段なのだと思います。そうすると今まで見えなかったものが見えてきたりもします。

 

 夕刻には明かりを消してローソクを灯してみます。それを囲んで家族がお話しをするのも良いでしょう。

 新しい絆が生まれるのではないでしょうか。

 もしかすると早く眠くなってしまい、早起きが出来るかもしれません。

 健康にも良いでしょう。

 最近は昼間でも電気を灯すことも多くなりました。状況の許す方は明るい窓辺で仕事をしたり、ちょっと外で読書でも…というのも良いのではないでしょうか。大変便利なPCやタブレット、スマホからしばし離れ、紙の本を紐解くのも一考です。頭に入る内容は一緒でも「雰囲気」が変わるから不思議です。何か時間がゆったりと流れる感じがします。

 

 紅葉の素敵な季節。

 

 森がもっとも美しくなる季節です。

 日本以外にも紅葉の名所は沢山あるようで、北アメリカのロッキー山脈、中国四川省の九寨溝は世界遺産にもなっています。クロアチアのプリトヴィツェ湖やスコットランドのハイランド、ドイツの名所のノイシュバンシュタイン城の紅葉も素敵です。アラスカのデナリ国立公園も世界有数の紅葉の名所に挙げられていますが、いかんせん広すぎてほんの一分にしか触れられないのが残念なくらいです。

 

 日本国内にも素晴らしい紅葉の名所は沢山あります。この季節は室内に篭っているばかりではなく、是非「紅葉狩り」に出かけては如何でしょうか。

 

 人は色によって気分が変わります。色にはヒーリング効果があります。「赤」はエネルギーを感じるパワフルな色です。元気が出たり、やる気を起こす色でもあります。今のうちにパワーを蓄え、元気を蓄えるために自然の「赤」をたっぷりと浴びましょう。

 

 これからどんどん寒くなる冬に向かって行く日本で、紅葉は人々に冬を越すパワーをくれる自然からの贈り物なのかも知れません。