心のとげを抜く方法!

 最近のニュースは心が痛むものばかりです。小さな子供が無残に殺される。毎日のように薬物乱用の危険性が叫ばれていると云うのに使用する人間が絶えず、 罪のない人々を巻き込む悲惨な事故が相次ぎます。自然現象とは言いながら、豪雨に幸せな家庭と財産を奪われ、人災とも言える原発事故からの復旧はままなら ない…挙げてゆけば枚挙に暇がないほどです。各国でで紛争が続き、世界が戦争に巻き込まれて行くような流れもあります。直接自分が関わっていないことで あっても「心にとげがささるような」気分になります。
 「心のとげ」とは即ち、「気分が不安定になってゆく元凶」です。判断力が鈍り、気分がイライラし、またやり場のない怒りもこみ上げてくるでしょう。不安 定はオーラを乱し、そして最後には体そのものも蝕んで行くものです。オーラ的に云えば、「人間関係のストレス」は細胞を癌化させ、「仕事のストレス」は消 化器系にダメージを与え、「お金のストレス」は循環器系を痛めることを経験的に学びました。どれをとっても生死に関わる重大事となってしまいます。やはり これらはないに越したことはありません。

何故、人は悩むのか?

 さて、それでは人の人生とは何故こんなに悩み多きものなのでしょうか。日々カウンセリングを行っていると、ある傾向に気付きます。最もストレスを抱えや すいのが、「他力本願」的な生き方をしている人です。「私は悪くない」「周りが何もしてくれない」「気遣ってくれない」「理解してもらえない」…このよう な傾向の人です。
 トラブルの原因というのは、片方が100%悪い!というケースは稀です。相手からトラブルを仕掛けられる場合でも、こちらにも原因があり「自分はまった く悪くなく、相手だけが悪い」ということはほとんどないのです。「自分は悪いことはしていない、でしゃばったこともしない。いつも人の目を気にして生活し ている」という人でも、それは「自分でそう思っている」だけで、他人からは「気の利かない、空気の読めないやつ」と思われているかもしれません。
 「周りが何もしてくれない」「気遣ってくれない」そう訴える人がいます。人間は集団的動物なので、コミュニケーションも行動も双方向が原則です。「周りが何かしてくれるためには、
周りのために何をしているか」「気遣ってもらいたなら、周りの人をどれだけ気遣っているか」…この双方向が欠けています。「理解してもらえない」このタイ プは概して「自分の意見がしっかりしていない」ことが多いようです。理解してもらうためには「何を」理解してもらうのか、その内容が明確でないと他人は理 解が出来ません。積極的に人前に出て、自分の理論を表現しろとは言いません。人それぞれにタイプがありますので人前に出ることが苦手な人も沢山いると思い ます。ですが、自分の考え方があいまいだと誤解されることも多いですし、優柔不断な人間だと評価を受けるでしょう。やりたいこと、言いたいことは出来るだ け自分で整理をしておくことが大切なのです。
 次に多いのが、「やりたいことが見つからない」「やりたいことはあるのだけれど、いつも失敗する」という悩みです。「やりたいことが見つからない」とい う悩みは、就職などのときに多いようですが、この悩みの多くは昨今の社会の風潮にも原因があります。学校時代から将来の進路を決めるようにと指導され、何 になりたいのかだとか、得意分野を見出せなどとしきりに言われ続けるために、それが洗脳のごとく染み付いて「やりたいことが見つからないのはいけないこ と」であるかのように思い込んでしまう人が最近急増しています。特に20代前半の若い人などは、仕事をしたこともなければ世の中にどんな仕事があるのかさ えもわからないのです。そして指導する方も、世の中のすべての業種、仕事内容をわかっている人などは居る訳もありません。わからない同士が会話しているの ですから、意見集約が出来るはずも無く、当人には焦りと悩みだけが残ってしまいます。言ってしまえば「世の中は縁」です。オーラが引き合ったときに素敵な めぐり合いが出来るのですから、出会った縁を大切にすること。仕事の場合も、旨く出会った仕事を柔軟に受け入れ、
やってみて「その仕事を楽しめるかどうか」が大切です。どんなにやりたかった仕事でもその仕事に就いてみたら波長が合わなかったなどということはいくらで もあります。ですから「やりたいことが見つからない」と悩むより、何にでも挑戦できる「好奇心」と「柔軟性」を持ち、オーラを輝かせておくことが大切で す。
 「やりたいことはあるのだが、いつも旨く行かない」という相談も多いのですが、これも前述と同様で、人間は基本的に「やりたいこと」と「やれること」は 食い違うことが多いということです。ですから「やりたいことが見つからない」という人と同じように、「やりたいこと」だけに突っ走らないで、柔軟に思考し ましょう。
人間は一点に集中するとオーラも集中し、超能力を発揮することもあります。遠隔ヒーリングなどはその典型ですが、反面、自分のオーラ波長に合わなかった場 合、反作用として自分の実力すら発揮できなくなる場合もあります。(編註・ヒーラーの場合は特殊な手法により、相手の波長に合わせることが出来るようにな ります)ですから「縁(=波長が合う)」が重要になってくるのです。

心にとげを刺さないために

 前回のコラムでも書かせていただいたように、
人間の究極の幸せは「好きなことをやり続けること」なのですが、基本的にこれは大変難しいことであり、このような人生を送った人はごく稀でしょう。ですか ら本来の、人間の究極の幸せは「好きなことを少しでも多く出来る人生」だと言えます。心にとげを刺さないことと幸せな人生を送ることは同義語です。好きな ことをやるためには好きなことに出会わなければなりません。また好きなことと自分の出来ることは食い違うことも多いのですから、好きなことを探すことはと ても難しいということになります。
ですから幸せ探しの極意は「縁」なのです。縁を得るためには好奇心を持ち続けること。柔軟な対応が出来るようにすることです。そして自分という人間は集団的動物の一員であり、相互のコミュニケーションを取りながら生きることの大切さを「意識」することが重要です。
 昔こんなことがありました。喧嘩の絶えないご夫婦の奥様がご相談にいらっしゃいました。ご主人は酒乱です。奥様に落ち度はありません。
しかしながらアドバイスは「奥様が少し変わってあげて下さい。無理をしてでも優しい言葉を掛けてあげて下さい」としました。奥様は気付き、実践されました。そして現在でも仲良くお暮らしになっています。自分の少しの変化が、相手の大きな変化をもたらしたのです。