第二部最終回(2015年12月)

 

すべてはあなたの思いの通りに!

 

 早いもので、もう最終回となりました。今年はとうとう日本人が自称イスラム国の犠牲となる事件から始まり、最近ではあの「花の都パリ」すらテロの攻撃に合い、紛争は激化。挙句の果てにトルコとロシアの戦争にまで発展しそうな勢いです。こんな年でも日本企業の一部は近年最高の黒字を計上し、国内は苦しいながらも頑張っています。今年一年、さまざまな「生き方」のヒントを菊地トオル学長にお話しいただいたロング・インタビュー。最終回は、年末年始のこの時期にこそ考えたい「新しい年の迎え方」を中心にお話しを聞いてまいります。編集部(以下、編):さて、ここまでいろいろな能力開発、社会の見方などをお話しいただきました。ロング・インタビュー最終回の今回は総合的にお話しをいただければと思います。

菊地トオル学長(以下、学長):わかりました。まだ日本はそれほどではないにしても、世界の紛争状態は目をふさぎたくなるような状態に陥っています。2001年のアメリカで起きた同時多発テロで、当時のブッシュ大統領は「これは戦争だ!」と叫び、アフガンとイランを攻撃し、中東に混乱の種をまいてしまいました。そこから大きくなった混乱は北アフリカの政治崩壊という状況を経て、現在の自称イスラム国を生んでしまったことは大変残念でした。そんな混乱を経験しながら、今度はフランスがテロに合い、すぐさま「これは戦争だ!」とまたもや同じ過ちを繰り返そうとしてるところが恐ろしいのです。

編:ロシアとトルコの雲行きも怪しくなってきましたね。

学長:そうですね。まぁ、ここでは戦争論をお話しするのが目的ではありませんので、このくらいにしますが、要は「社会は人の思いによって方向が決まる」ということに気付いていただきたかったのです。

編:どういう意味でしょうか。

学長:戦争にしても、それを「戦争だ!」と思えば戦争に向かう。これを好むか、冷静に「テロの起こりにくい社会を創ろう」と考えるかの違いです。後者は時間も我慢も必要ですが、徹底抗戦をしたとしてもテロリストを根絶やしにすることは事実上不可能ですし、いくら軍備を強化しても「足りる」ということは決してありません。これから日本も、来年のサミット、そしてラグビーワールドカップ、20年のオリンピック・パラリンピックと大きな行事が目白押しです。そして東京などは毎日のようにコンサートやイベントが行われています。そんな日常生活の中で、警備を厳重にすることは当然だと思いますが、皆さんにも考えていただきたいのは、声高に「テロと戦う」と宣言し、テロにおびえて暮すのが正常なのか、「テロを無くすために日本は何をするか」と国民が考えるのか、どちらが良いか?ということです。

編:気持ち次第で「憎しみの連鎖」も止められると…

学長:止められます。戦争の話から急に身近なお話しで恐縮ですが、未来創学アカデミーを始めた頃から感じていたことがあるのですが、宇宙的な視野でものを見始めると「生活に争いごとが激減する」という現実があるのです。これは宇宙飛行士が宇宙から地球をみると、そのスケール感と美しさから人々が争うことがバカらしく思えるようになるという感覚に近いのだと思います。地球に帰還した宇宙飛行士の少なからずが「宗教家」になるというのも理解できることです。このように社会や人の人生は「気持ち一つで向上できる」ということを感じています。

編:それは誰でも持ちえる感覚なのでしょうか。

学長:そうですね。例えば、「来年の景気はどうなるでしょうか」と尋ねたとしましょう。多くの人が、社会の雰囲気から「景気は良くなる」と考えたとします。そうすると不思議なことに景気は改善されるのです。

編:思いが現実になると…

学長:その通りです。人の生き方は「行動」だけでなく、「思い」でも変わるということなんです。何かほしいものがあったとします。当然のことながら、それを手に入れるために「行動」するでしょう。でもなかなか実現しないものです。また何かを成し遂げたいと思ったとします。これも同じようにその目的に向かって「行動」することでしょう。世の中にはそれらを手に入れやすい人と手に入れにくい人がいるのです。その違いが「思い」に関係するのです。

編:具体的には?

学長:アカデミーの中では常にお話ししていることですが、「人が生きている」ということは「肉体」とともに「エネルギー」が存在します。普段はあまり意識してはいないでしょうけれど、このエネルギーは考え方と共鳴し、強くも弱くもなります。「強く思う」ことによってオーラが輝きだし、必要なものを引き付ける力となります。もしかすると、それがあなたにとって本当に必要なものなら、へたに行動しなくても、自然と向こうから寄ってくるということも多々あるのです。これを使わない手はないと思います。是非とも来年は、このことを「意識」していただければと思っています。皆様一人ひとりの力を結集して、未来創学アカデミーから社会を良くして行きたいと思っています。

それには皆様の生活そのものも充実したものでなければなりませんから、来年は、この「思いの力」を存分に発揮していただきたいと思います。また私も、その考え方ややり方をどんどんお伝えして行こうと考えています。

編:楽しみですね。我々も「思いの力」を使えるようになりたいと思います。

学長:その積極性が大切ですね。そこから始まるんです。いくらお話しをしても「そんなことありえないでしょ!」と思ってしまう方は、結局自分で自分の力を制限してしまっていると思います。もったいないです。何故かって、その力は特に苦労しなくても手に入れられるものですし、「意識」を変えるだけで使えてしまうのですから。是非、前向きに利用していただきたいです。これは人間の「能力」なのですから。

編:誌面もなくなってきてしまいました。最後に簡単に来年の見通しを教えていただけますか。

学長:詳しくは26日の「予測講演」にご参加下さい(笑)。冗談はともかく、今年の閉塞的な感覚とは違って、前向きになれる流れを感じています。やりたいことを決めて積極的に挑戦する年にして下さい。

編:ロング・インタビューありがとうございました。